月霜の樹林

La bave du crapaud n'atteint pas la blanche colombe...

【資料】CardWirth世界の宗教事情  

 と或る方へ贈った小品を書く際に纏めた参考資料です。
 準・公式設定の方はDoLLsに委ねるとして、此方では若干マイナーな資料を手元にあるシナリオ群から補足しています。
 なお、余所の方の設定については引用の是非を確認して下さい。
 

 
□全体的なイメージ□
 筆者が想定するのは15~16世紀前後、実際の歴史では教皇が複数擁立されたり、フス戦争等の宗教的動乱(宗教改革の遠因)が各地で勃発した頃の欧州です。
 冒険者達が活躍する世界においても、この時期の聖北教会は教皇庁を頂点とした絶対的な支配体制により内部に腐敗が蔓延し、自浄作用が効かない末期的な状態だろうと想定しています。
 他の宗派に対しては、ポートリオンの聖東教会及び東方教会とは険悪、聖南教会(シュクザール)とは膠着状態だと推定しています。聖東は教皇の権威を否定している為、国教会やプロテスタント諸派の様に次代の宗教改革の一端を担う様になると思います。
 クドラや精霊崇拝等の原始信仰、ルールや災禍、アナトー等のカルト教団に対しては全体的に態度を硬化させていると思いますが、一部異端やそれに近い急進的な修道会派は彼等に対して理解を示すかも知れません(この辺は実際の歴史でも似た様な事例があります。例を挙げればウンベルト・エーコ作の小説『薔薇の名前』の背景となった法王庁vsフランシスコ会厳格派の清貧論争と異端弾圧等)…無論、バレたら火刑は間違いないでしょう。



□聖北教会関連□
 ASK公式設定では西方諸国で最大規模の宗教団体として知られています。
 DoLLsでは太古に存在した『聖十字教』に源流を持つ分派として扱われています。なお聖十字教については事実上遺失したものと見做し、此方では扱いません。
 モデルがキリスト教と言う事もあり、一神教として捉えられる事が多いですが稀に多神教として設定される場合もある様です。
 店舗シナリオとしては主に治癒法術や退魔の術を伝授しています。
 冒険シナリオでは依頼者として現れたり、或いは敵対組織として登場するケースもあります。いずれにせよ本格的に敵対すると社会的に抹殺される危険性が高いので、後ろ盾の無い一般市民や無名の冒険者達では大抵の場合、泣き寝入りがオチでしょう。

 ○主な分派○
 『東方教会』(出典はふらう・えむ氏):北海王国(≒ロシア)で崇敬。
 『聖東教会』(出典はMoonlit氏):ポートリオン周辺で崇敬。
 『聖南教会』(出典は伊達氏):秘密結社に近い(例:オプス・ディ)。
 『聖海教会』(出典はMart氏):別名は聖北アマデオ派。南海域で崇敬。
 『聖西教会』(出典はマット氏):単なる分派以上の情報は無し。
 『聖央教会』(出典はY2つ氏):聖北の源流派。セレスティアで崇敬。
 『聖夏教会』(出典はおぽんず氏):名前を変えただけ。シェルパールで崇敬。
  ※御堂騎士団の母体『聖央修道院』(教皇庁直属)とは違う組織です。

 ○代表的な組織○
 『御堂騎士団』(出典はMNS氏):聖北教団の主戦力、腐敗と内紛が頻発。
 『異端査問庁』(出典はASK他):主に聖北内部の信徒の動きを監視する。
 『聖北退魔庁』(出典は大地の子氏):元ネタは『HELLSING』の13課?。
 『史跡局』(出典はS2002氏):聖北の歴史調査・研究と聖遺物収集担当。
 
 ○修道会・他○ ※ガイウス派以外はDoLLsより引用
 『シャーレマン修道会』:聖北最大の修道会。腐敗と癒着が激しい。
 『ノルデ修道会』:神学研究を主とする。一時は異端扱いされた。
 →モデルはイエズス会・ドミニコ会若しくはカタリ派(異端として弾圧)と推測される。
 『ウィクリフ修道会』:モデルはまんまプロテスタント。異端扱い。
 『ベウラ修道会』:教義は異端寄りだが吸血鬼退治の専門家でもある。
 『ガイウス派』(出典はMart氏):悪魔に肯定的な意味を与えた(異端)。

 ○他の組織に対する対応○
 魔術師学連や他のまともな学術団体に対しては、上層部同士が結んだ何等かの不可侵協定(特に犯罪者の取り締まり)のお陰で表立って火花を散らす危険性は低いと思われます。幾つかの作品では、過去(旧文型期や古代王国時代)に教会側と魔術師・精霊術師側が激しく衝突したケース(例:アレトゥーザでの聖北宣教団と土着精霊信仰の衝突『ネプトゥスの改悛』事件)もあった様ですので、あくまで仮初の和解と言う事かも知れませんが。
 また狂信的な一部の馬鹿が揉め事を起こす懸念(例:公式シナリオ『教会の妖姫』での異端査問官の専横やアレトゥーザでの聖海保守派の暴走)は拭い切れないのも事実です。ひょっとしたら小さな支部レベルでは諍いが絶えないかも知れません。死霊魔術師や錬金術師、また精神を操る『精神魔術』に対しては『禁断の学問』と言う事で、学連共々厳正な態度を取ると思います。占星術や他の占いは建前上禁じては居ますが実質放置、但し管区教会が保守的な場合は最悪、術師の追放・火刑も有り得ます。

 その他、御堂騎士団の設定等は他の方の作品の方が参考になると思います。


 □それ以外の宗教□
 主に聖北以外の神や教祖を奉じている組織と精霊信仰(民間信仰)とに分類されます。前者は主に未開地域で、後者は人間よりも他の種族(エルフ等)に見られる傾向だと思います。
 聖北教団が強い影響力を持つ地域では両者とも表立った活動は非常に厳しいものになる事でしょう。最悪、地下組織としてテロに走る教団もあるかも。また聖北以前に起源を持つ原始宗教(クドラ、ノール、災禍、アナトー)の他に、新興系のカルト(ルール、ルファブル)の存在も見受けられます。此等は宗教と言うよりも新手の詐欺集団としての役割が強い様です。
 冒険者達が関わるのはほとんどの場合、敵対勢力としてになりますが、稀に聖北から謂れ無き迫害を受けている信徒を救出・共闘する場合もあるかも知れません(背教の大罪に問われる覚悟が必要ですが)。
 また氏素性の知れない冒険者の中には密かにこうした異教を崇めている者が居るかも知れません。いずれにせよ宗教の話題には要注意です。
 店舗シナリオとして筆者が確認出来たのは現時点でクドラ教団、ルール教団、ノール教団です。VIPでは以前、クドラ教団が技能講習を行う大規模な街シナリオも存在した様です(遺失)。

 ○主な異教○
 『アグレーン教団』(出典はさよこ氏):戦神を崇める教団。独特の武術を用いる。
 『アッチャラペッサー』(出典はINNAZZUMA氏):ひたすらアッチャラペッサー!!
 『ガリエンヌ教団』(出典はMUSAN氏):ガリエンヌ国の国教。狂信的な侵略戦争を展開。
 『カルヴェーネ教団』(出典はオサールでござ~る氏):教義のモデルはイスラム教+仏教。
 『クドラ教団』(出典はtz氏他):大地母神を崇め死霊術を扱う、対聖北最大のテロ宗教。
 『グレスメス教団』(出典は山椒 雲母氏):他のカルトにすら嫌われる最低最悪教団。
 『ノール教団』(出典はゆきだるま氏):北欧神話信仰の土着宗教。汎神論であり北方で崇敬。
 『ルール教団』(出典はタチモリ氏):実態は霊感商法集団。死霊術師や盗賊ギルドと敵対。
 『ルファブル教団』(出典はふらう・えむ氏):マイナー過ぎる超・零細カルト。後に巨大・先鋭化。
 『災禍教団』(出典はY2つ氏):嫉妬と粘着の邪神を崇めるカルト。不死者(吸血鬼化)を目指す。
 『アナトーの使徒』(出典はjim氏):盲従と獣性への回帰を唱える古代宗教。
 ※厳密には宗教では有りませんが、聖北と関連する重要なモティーフとして作中に何度も登場しています。
 『終末の空色教団』(出典は吹雪氏):人間は神の人形であり自我は無いとするテロ教団。

 この他、CW世界の宗教事情に関しては此方のサイト様の方がより詳細なデータを得られるかと存じます。
 【透明な主張者の集まり】(杉本清次様・他) http://members.jcom.home.ne.jp/fujiro/
 ※なお本稿の改訂に際し、CWHS代表・七篠権兵衛様より多大なご助言を賜りました事を、この場にて厚く御礼申し上げます。
 

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