月霜の樹林

La bave du crapaud n'atteint pas la blanche colombe...

【考察】『精霊憑き』に関する個人的見解  

 この記事はtwitterに投稿したものを纏め直したものです。
 最初に断わって置きますが、あくまで十六夜の私見に過ぎませんので、これを公式設定の様に捉えないで頂ければ幸いです。
 
□精霊憑き□
 『精霊憑き』とは、精霊術師の資質が無い通常の生命体に何等かの魔法的な要因で精霊が憑依し固着・融合化する現象の総称。かの『焔紡ぎ』ワディムはサラマンダーの憑依を受けた『火精病』である(※1)。
 患者の主な特徴として憑依した精霊の性質に沿って肉体が変質すると言うものがあり、例えば炎の精霊の場合は体温が異常に上昇して体内の糖質を過剰消費する糖尿病の様な症状が、氷の精霊の場合は慢性的な低体温症や冷え症をはじめとする心身の機能低下が見られる。
 重症化すると肉体が耐え切れず死亡、若しくは魂まで精霊と融合し記憶・人格等を乗っ取られて全く別の『存在』(擬似的な具現化)と成り果てる場合もある(赤塔のリムーも厳密にはこのタイプに近いのではないかと推測される。意識不明、つまり生死の境を彷徨っている女性に氷精を憑依、魂魄ごと融合させた。※2)。後者の場合は稀に自分が『精霊憑き』と気付かず、逆に憑依した精霊の力を自由に引き出せる者も居る(DOLL設定より)が、これは患者が潜在的に精霊術師の資質を持っている事を示唆するものと考えられる。
 治療法としては魂までの融合に至る前に何等かの魔術・精霊術によって患者と憑依した精霊とを引きはがす他無い。初期の憑依段階(召喚したのと同じ程度)なら破魔の印を始めとする魔法的要素の解除が、心身に影響が出る程融合が進んだ場合は患者に衝撃・損傷を与えて憑依精霊を実体化させ切り離す荒療治が各々必要となる。

□備考□
 先天的に精霊と親和性が高く、また精霊の制御方法を弁えた精霊術師とは根本的に異なる。これはプロの霊能者とただの憑依体質(霊感持ち)との違いに相当する。前者は霊と対話・対決する能力を持つ。
 魂まで融合が進んだ(乗っ取られた)患者は擬似的な『公主』(受肉した精霊)になるが、自力で受肉する公主と異なりあくまで器は借り物である為脆い。損傷が激しいと自己修復は不可能となり一緒に滅ぶか器を放棄して元の精霊に戻るものと思われる。この為、基本的に精霊は完全な死体(アンデッド)には憑依しないが、稀に自身の霊力だけで器となる死体を維持出来るタイプも居る。ただ、この種の精霊はしばしば奈落に繋がりのある闇精か、瘴気を受けて変質(妖魔化)した精霊である事が多い(自然の生命の具現化である精霊は、通常負の生命力とは相性が悪い)。
 治療法が荒療治になるのは『犬神憑き』のお祓いがしばしば暴力を伴うのに似ている。これは憑依している器に衝撃を与える事で精霊の動揺を招き顕現させる狙いがあるからである。

□出典□
 ※1:Mart氏作『焔紡ぎ』
 ※2:jim氏作『冒険者の宿で』
 

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