月霜の樹林

La bave du crapaud n'atteint pas la blanche colombe...

【情報】活動停止後のシナリオの著作権問題  

 最近、と或るユーザによる公式掲示板での発言を切っ掛けに、製作者不在時のシナリオの扱いについてCardWirth界隈でも議論が活発化しています。一部の製作者や素材提供者の中には従来の規約を見直し、より厳密なものに置き換える動きも出ています。
 以前の記事(CardWirth NEXTのオープンソース問題)でも少し触れましたが、現在の我が国の著作権法では、ソフトウェア・プログラムの著作権の範囲や具体例についてはまだ議論が進められている現状があります(プログラムの著作権については此方を、リバース・エンジニアリングの問題については此方を参照して下さい)。この騒動の場合、結論から言えばNEXTの開発者であるLyna氏が独自に搭載したシステム(BackPuck等)の独自性についての判断によってオープンソース化の是非が決まるものと考えられます(参考)。なお、此処から先の議論については専門家(弁理士)の判断が必要になりますので当Blogでは扱いません。 素人がにわか仕込みの知識を得々と振りかざして長文を書いても恥を掻くだけですからね。
 閑話休題。では我々が作成・公開したシナリオの著作権は法律上、どの様な扱いとなるでしょうか?
 一般的な話として、CardWirthシナリオは本体(エンジン)に付属するプログラムの一種と考えられます。つまり実行する際にはエンジンが必要となるプログラムと言う事であり、此処だけ見れば上で述べた『プログラムの著作権』に該当する事になります。
 しかし、シナリオを構成する要素には他にイラスト・写真・BGM等の『素材』があり、これらの著作権はプログラムのそれとはまた異なって来ます。全てが自作の場合はまだ話が簡単ですが、GroupASK製も含めて他所様の作品をお借りした場合にはそれら素材提供者の著作権が発生します。更に細かい話になりますが、シナリオ作者が素材屋さんに個人的にオーダーした素材(俗に言う専用素材)や、今はあまり見掛けなくなりましたが有料の素材集を購入して使用している場合(例:徐行氏の港湾人足求む!等)には、素材の著作権のみならず所有権と言う別の問題も浮上します。特に後者の有償素材を購入・使用したシナリオの場合、本来の所有者ではない(要は代金を支払っていない)第三者が勝手にその作品を複製・再配布する事は、その有償素材自体も無断で流用する事(海賊版の作成に近いか、そのもの)に他なりませんので配布元による訴訟沙汰に巻き込まれる恐れもあります(所有権に関する説明は此方の素材サイト様の解説が判り易いです)。
 では、こうした問題を踏まえてシナリオの著作権をどう扱うべきなのか?それについては次回の記事で触れたいと思います。 
 

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